エネルギーコストの動向
EM2611
電力コスト負担、補助後もかつてのピーク水準に
電力料金への補助は2023年以降、支援単価と実施期間を変えながら断続的に実施されてきた。補助金は需要家の当面の料金負担を軽減する一方、その負担の一部を需要家から納税者一般へ移すものである。家計・企業が料金として支払う直接負担額に、補助金等を通じて税等で負担される間接分を加えた電力コスト負担総額は、2026年には23.5兆円と、コロナ禍前(2015–19年平均:17.2兆円)を6.3兆円上回り、これまでのピークだった2023年(22.7兆円)も0.8兆円上回る見通しである。直接負担額も22.7兆円に達し、2023年の負担総額と同水準になると見込まれる。電力需要の短期的な価格弾力性は小さいことから、料金上昇は需要調整よりも、家計の実質所得や企業収益の圧迫として現れやすい。補助金による負担の移転のみではなく、既存電源の活用、燃料調達、系統・制度費用を含め、電力コストが高止まりする要因を供給側から検証する必要がある。
利用指標