Energy Monitor エネルギーモニター PDF archive (Zenodo)
エネルギー供給の動向
EM2617

原油調達の日韓差、韓国が先行した北米シフト

2017年以降、日韓の原油調達構造は大きく分岐した。韓国では、2018年の対イラン制裁などを経て中東依存のリスクが繰り返し意識されるなか、米国産原油の価格競争力を追い風に、北米産の比率が趨勢的に上昇した。一方、日本ではイラン産原油の比率が低下した後も、中東産全体への依存度はむしろ高まり、北米産の比率は長く低位にとどまった。しかし2026年のホルムズ危機を受け、日本は北米調達を急拡大した。8月にはサウジアラビアが首位に復帰した後も米国産が3割超を維持し(EM2608)、9月の日本は北米産35.5%・中東産62.0%で、韓国(北米産19.4%・中東産66.9%)を、北米産では上回り、中東産では下回った。危機下でこれほど短期間に調達先を切り替えられたことは、日本にも代替調達の余地が存在していたことを示している。国内石油需要の減少が前提とされるなかで設備・供給体制の合理化が進められてきた一方、供給先の多様化を十分に実現できていなかったことが、危機への脆弱性を高めていた可能性がある。

韓国は2017年以降に中東依存を低下、日本は2026年に急転換。2015年1月–2026年9月における原油輸入量に占める中東・北米産シェアの推移(日本・韓国)。単位:%。出典:財務省「貿易統計」(2026年10月29日公表)、韓国関税庁「貿易統計」(2026年10月15日公表)。
← 横にスクロールすると図の全体が見られます
図を保存PNGSVG
利用指標
    シリーズ全19号中 3件目(新しい順)
    ← 新しい号(EM2618) 一覧へ 過去の号(EM2616) →

    エネルギーモニターを、
    メールで受け取る。

    新しい号の公表時にメールで配信します。