最終更新日:2024年10月8日
English

RUEC

エネルギー多消費(EITE)生産が減退する日本とドイツ

RUEC 単位:2015暦年平均=100。注:観測期間は2015年1月–2024年7月。左図はEITE(Energy-intensive trade-exposed)生産指数、右図はNon-EITE生産指数。EITE生産は、紙・パルプ製品、化学製品(医薬品を除く)、窯業土石製品、鉄鋼製品、非鉄金属製品の集計生産量として定義。Non-EITE生産は、それ以外の製品の集計生産量。
詳細はこちら
  • ドイツのRUEC高騰のピークは2022年第3四半期であり、EITE生産は2022年後半から急速に減退。日本は、独伊英国に比して相対的にはRUEC上昇は抑制されたが、EITE生産は(価格効果によらない、見えづらいエネルギー環境政策の影響により)2019年より安定して減退。
  • 詳細な生産物分類に基づくトランスログ指数(粗生産額の前年シェア)による集計生産量。
  • 資料:(日本)内閣府経済社会総合研究所「国民経済計算年報(JSNA)コモディティフロー法」、経済産業省「鉱工業生産指数」「生産動態統計」、日本銀行「国内企業物価指数」などから算定。 (ドイツ)Statistisches Bundesamt (Destatis) German National Accounts, Cost Structure Survey in Manufacturing, Mining and Quarrying, and Indices of Production in Manufacturingなどから算定。 (米国)Bureau of Economic Analysis (BEA) National Income and Product Accounts (NIPAs) , Federal Reserve Board (FRB) Industrial Production and Capacity Utilization, and Bureau of Labor Statistics (BLS) Producer Price Indexesなどから算定。(中国)National Bureau of Statistics of China (NSB) China's System of National Accounts (CSNA) , Producer Price Index, and Value-added Industrial Outputなどから算定。
  • EITE生産の減退をどの産業が導いているのか

    1. EITE生産指数と部門別寄与度

    RUEC RUEC
    単位:2015年1月=100。注:観測期間は2015年1月–2024年7月。赤線はEITE生産指数であり、その内訳は紙・パルプ製品、化学製品(医薬品を除く)、窯業土石製品、鉄鋼製品、非鉄金属製品の寄与度。
    詳細はこちら

    日本

  • 2019年10月の消費税増税の影響もあり、2020年コロナ禍での一時的な生産減少はドイツよりも深刻。現在はその水準にまで接近。鉄鋼業の生産減少がEITE生産の減退を牽引し、2023年からは化学業の生産減少が加速。
  • 詳細な生産物分類からのトランスログ指数(粗生産額の前年シェア)による集計生産量。
  • 資料:内閣府経済社会総合研究所「国民経済計算年報(JSNA)コモディティフロー法」、経済産業省「鉱工業生産指数」「生産動態統計」、日本銀行「国内企業物価指数」から算定。

  • ドイツ

  • 2020年末から2021年にはコロナ禍から順調な回復を見せるも、2022年から化学業の生産減少がEITE産業の減退を牽引。2023年末には、コロナ禍の一時的な生産減少を超える水準にまでEITE生産は減退。2024年2月よりわずかに改善。
  • 詳細な生産物分類からのトランスログ指数(粗生産額の前年シェア)による集計生産量。
  • 資料:Statistisches Bundesamt (Destatis) German National Accounts, Cost Structure Survey in Manufacturing, Mining and Quarrying, and Indices of Production in Manufacturing, Index of Import Prices, and Foreign Tradeから算定。

  • 米国

  • 2021年2月には寒波によるテキサス州での大規模停電、2022年末には寒波や竜巻によるテキサス州・ルイジアナ州の大規模停電の影響により生産は減少。
  • 詳細な生産物分類からのトランスログ指数(粗生産額の前年シェア)による集計生産量。
  • 資料:Bureau of Economic Analysis (BEA) National Income and Product Accounts (NIPAs) , Federal Reserve Board (FRB) Industrial Production and Capacity Utilization, and Bureau of Labor Statistics (BLS) Producer Price Indexesから算定。

  • 中国

  • 化学業や、鉄鋼・非鉄金属業の生産は堅調に上昇する一方、窯業土石業は2021年をピークに減退。
  • 詳細な生産物分類からのトランスログ指数(粗生産額の前年シェア)による集計生産量。
  • 資料:National Bureau of Statistics of China (NSB) China's System of National Accounts (CSNA) , Producer Price Index, Value-added Industrial Output, and Main Indicators of Industrial Enterprisesから算定。
  • 2. 部門別EITE生産指数

    RUEC RUEC
    単位:2015暦年平均=100。注:観測期間は2015年1月–2024年7月。

    Copyright© Nomura Lab at Keio Economic Observatory (KEO), Keio University, Tokyo. All Rights Reserved.